東京都小金井市の整理収納アドバイザー 水谷妙子です。
本日は、収納用品のフタについて。
巷でよく売っている収納用品。みなさんはどのような基準で選ばれていますか?
もしもフタ付き、フタ無しの2択で選ぶとしたら「積み重ねできる!中身が隠せる!」という感じでフタ付きを選ばれる方も多いのではないでしょうか。
でも、それで本当にOK?「だってそうやって売ってるし」と、フタ付きの商品をそのまま使うのはもったいない!目的と用途を、改めて考えてみましょう。
収納用品の歴史を遡ると、昔から行李(こうり)という箱に日用品を収納する文化がありました。個人のモノの種類&量が少なく、住環境も今とは全然違う時代の話です。
現代は、モノの種類も量も圧倒的に多く、家の中に作り付けの収納があり、どの部屋も扉や引き出しなどが充実していて、「隠す」前提で収納家具が設計されていることが多いです。
つまり、家の中にすでに「フタ」がたくさんある状態なんですね。そのため、どうやって「その中」をわかりやすくするかがポイントになってくると思います。
まずはフタが必要なケースを考えていきましょう。
例えば、食品類。ホコリ、乾燥、衛生面が気になるモノは、フタは必要ですよね。
お弁当箱も、収納用品のひとつです。持ち運ぶので、中身が出ないようにフタがついている必要がありますね。
あとは、湿気を防ぎたいモノも。我が家が愛用しているジェルボールは、水溶性フィルムが使われているので、水気が入らないようにする必要があります。
中身のニオイが強いモノも。これはトイレブラシ シャットの替えですが、結構洗剤のニオイがするのでフタ付きボックスに入れています。
あとは、頻繁に使わないモノ(こどものシーズンオフの衣類)も、ホコリがつかないようにフタ付きで問題ないと思います。
これは思い出ボックスです。これもよく使うものではないので、フタ付きで問題ないです。
その他には、貴重品や、生理用品など「見せたく無いモノ」もありますよね。
アレルギーをお持ちだったり、ペットの毛がつくからなど、そういう事情でフタ付きでないと難しい、という方もいらっしゃるかもしれません。
あとは、フタが無いと逆にストレスでしょうがない!暮らせない!という方はもう、フタをした方がいいですね!
ただし、一般的に言うと、扉の中にあるよく使うモノは、フタがない方が使いやすいです。
我が家の例でいうと毎日使うコンタクトレンズ。鏡がフタになってくれていますから、更にフタをつけるとワンアクション多くなってしまうのですよね。
また、そのモノを使う人によっても変わってきます。
我が家はこどものオモチャ収納はフタ無しにしています。でも、もしフタがついていたら、お片づけ自体が億劫になり、やりたくないな~ということになりかねないのです。
フタ自体が、お片づけに対する大きなハードルになってしまう可能性もあるんですね。
それぞれでお使いのモノや、感覚によって色々あると思いますが、大事なのは「これにフタは必要?その理由は?」と考えてみること。
誰が、どこで、どうやって、どのぐらいの頻度で使うの?と考えていただけると、自ずと答えは出ると思います。
もっと現実的な話をすると、メーカーは収納用品をつくるとき、だいたい「フタ付き」の設計にします。なぜなら、その方が売れるからです。
冒頭の「フタがあると積み重ねできる!中身が隠せる!」ことが価値という考えの方から、どんどん買ってもらえますよね。
ということは、お片づけが苦手な方が多ければ多いほど、収納用品が売れる仕組み、ということです。
そのため、お片づけが苦手な方は、フタ付きで積み重ねができる収納用品を買うのではなく、まずは積み重ねなくても、中身が隠せなくても「把握できる」モノの量にすることが先決かと思います。
なんとなくフタを使ってしまうと、暮らしやすくなるポイントを逃してしまうかもしれません。それぞれの状況に合わせて、考えて、決めること。これがポイントです。
もしよかったら、参考にしてみてくださいね!