整理収納アドバイザー 水谷妙子です。
「家族に、何度もモノの場所を聞かれる」
「使ったモノが、元の場所に戻されていない」
こんな経験はありませんか?
モノの分類や、置く場所の工夫もありますが、収納用品の色選びで、サクッと解決できる場合があります。
例えば、無印良品のポリプロピレン ファイルボックスをはじめとするいくつかの収納用品は、同じ商品でも半透明と、不透明のホワイトグレーの2色があります。
中身を見せたい場合は半透明。
中身を見せたくない場合はホワイトグレー。
収納用品の存在感をなるべく消したい場合は半透明。
収納用品を家具などインテリアになじませたい場合はホワイトグレー。
こんな感じで選ばれる方が多いのではないでしょうか。
ここでもう一歩深く色の機能について考えてみましょう。
収納用品の色の効果
実験です。
全く同じモノを、半透明とホワイトグレーのファイルボックスに入れてみました。
ななめから見ると、こんな感じです。
反対から見ると、こんな感じです。
背の高い方(穴が空いている方)を正面に収納した場合、このように見えます。
ラベルが無い場合、当たり前ですがホワイトグレーの方は全く中身がわかりません。
半透明の方は、なんとなく中身の気配を感じることができます。
ラベルの効果
次に、ラベルをつけてみましょう。
アップにすると、こんな感じです。
ホワイトグレーの方はようやく中身を知る手がかりができました。
半透明の方は、文字の情報も加わり、より中身が具体的に想像しやすくなります。
私たちは無意識のうちに、文字だけでなく全体の姿を見て、モノを識別しています。
そのため、半透明の方がより早く目的のモノを見つけることができます。
「中身がわかる」ことは大切
無印良品の場合、半透明の商品は独特のシボ(表面の細かい凹凸)があります。
中身がダイレクトに見えすぎず、なんとなく気配を感じさせる仕上がりです。
収納用品は、素材や仕上げによって透明度があがればあがるほど中身が認識しやすくなります。
より早く中身を見つけたい場合は、アクリルのような透明度が高い商品か、表面にシボがないツルツルした商品、側面がアミになっていて中身が直接見える商品などがオススメです。
ワンアクションのススメ
収納を使いやすくするには、なるべく動作を減らしワンアクションで出し入れできることが理想です。
中身が何であるか、一発でわかることはとても大事です。
そのために表に文字(またはイラスト)情報のラベルをつけるのですが、収納用品の色をより中身がわかりやすい方にすると、ラベルとの相乗効果で認識しやすく、出し入れがスムーズになります。
例えば、扉付きの収納に、これらをズラリといくつも並べた様子を想像してみてください。
半透明が並んでいる場合、なんとなく中身の気配を感じることができますが、
ホワイトグレーが並ぶと、もう一枚白い扉があるのと同じで、心理的なアクション数がひとつ増えます。
使う人の立場に立って選ぶ
同じ収納用品であっても、色ひとつでも「わかりやすさ」という機能に差があることを感じていただけたかと思います。
家の中の家具やインテリアなど見える部分に関することは、みんなで意見を出し合って決めたとしても、バックヤードの整理収納は女性・妻・ママが主導権を持つことが多いです。
そこにおさめる収納用品もその方の主観で選ばれがちです。
「ゴチャゴチャ見えるのが嫌だ」ということで、透明や半透明の収納用品を避けられる方もいらっしゃると思います。
「ゴチャゴチャ見える」ということは、裏を返せば「中身がわかりやすい」ということ。
キレイに整えたつもりでも、いつの間にかゴチャゴチャしてしまうのは、そこに何か原因があるはずです。
自分以外のご家族がその収納を使う可能性があるのであれば、その人が出し入れしやすいかどうかはとても大切です。
今回は「収納用品の色」に着目しましたが、素材、大きさ、重さ、置く場所など、様々な要素についても同じことが言えます。
もしも、夫やこどもなど、自分以外の家族に主体性を持って片付けをしてもらいたいのであれば、その人が出し入れしやすい収納用品かどうか、一度思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
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